英文法の学習は理解が重要
言語分野についての能力の差はあります。数学的な思考に能力の差があるように、言葉の理解にも差はあります。
これは暗記力の差ではなく、理解力の差です。
I my me you your youという代名詞の格の変化、単数形と複数形の概念など、今一つ理解できない人も、たくさんいます。
けれども、こうした英文法の初歩の初歩のルールは、英語を母国語とする人達、アメリカ人やイギリス人なら、3歳ぐらいで正しく身につけてしまいます。
英語に囲まれた環境の中にいるのですから、英語への慣れによって当たり前のこととして英文法の初歩を吸収していくのです。
日本の中学生は、24時間、英語漬けというわけにはいきません。そこで少ない時間で効率よく覚えるために、英語の言葉のきまり、英文法を理解するのです。理解すれば正しく使えるし、暗記にかかる時間も少なくてすみます。
最初に英文法で習うことを今一つ理解できない人もいると言いましたが、まず理解を頑張ってみて、今一つ分からなかったら、たくさんの例を覚えることです。my book「私の本」、your cake「あなたのケーキというようね例を30ぐらい覚えてみるのです。すると、こんなものかなと何となくわかってきます。分かってきたらもう一度英文法の説明を読んで、言葉のきまりを考えてみます。すると、理解が深まります。
暗記によって、今までよく理解できなかったものが理解できるようになることあよくあります。英文法が苦手な人は、この暗記と理解を交互に行ってください。必ず上達するし、できるようになります。
覚えましょう。
英文法の理解は、日本語で考える
英語の学習だからといって、日本語での説明の部分をざっと読み、英文をじっとみて、問題を解いていく人が多くいます。
けれども、英文法の説明の部分をじっくり読んで考えることをしなければ英語は得意になりません。外国語の習得は、母国語である日本語の力を借りて、日本語を徹底的に駆使することで、効率的に身につきます。参考書やテキストの英文法の説明文の部分は、丁寧に読み、あれこれ考えてください。たとえば3単現のsとあったら、それは3人称単数現在形のことで、主語が3人称単数現在形のときは一般動詞にsをつける仕組みになっていることを日本語で考えます。そして暗記します。3人称とは何かということも日本語でしっかり考え、暗記します。Iとyou以外、日本語でいうと私とあなた以外の残り全部が3人称だということを考えて覚えます。単数というは1人のことだなと考えます。現在形というのは現在のことを言っている文だなと考えます。すると過去形の文にはsはつけない、主語がIやyouのときにはsをつけない、主語がWe「私たち」とかThey「彼ら」とかTwo books「2冊の本」のときは複数形だからsをつけないとわかってきます。
これをただ、Weだからつけない、Youだからつけない、人の名前だからつける、Sheだからつけるとだけやってれば、覚えるべきことが膨れ上がりすぎて、脳がパンクします。sのつけ方のルールを理解し、覚えるだけで暗記量は何百分の1まで減ります。
英文法は、語句や例文と一緒に覚える
英単語は、例文と一緒ではなく、単語のみで覚えたほうが覚えやすいと言いましたが、英文法を覚える場合は、例文や語句を通じて覚えたほうが理解も深まり、問題も解きやすくなり、英語の運用能力が高まります。
さっき話した3単現のsも、He goes to school early every day.という文で覚えたほうが、goに3単現のsがついてgoesになることが良く分かります。ちなみに暗記すべき例文の長さですが、5つ以内の英単語で作られた短い英文の方が覚えやすく忘れにくいです。自分で例文を覚える場合は、英単語の数が少ない、短い英文を使って行いましょう。
そして例文ですが、たくさんの例文を覚えます。一般動詞の過去形の文というと、I saw him yesterday. のみを覚えればいいと思ってしまいがちですが、過去形の文の派生形である過去の疑問文や過去の否定文もしっかり覚えます。Did you see him yesterday? Yes, I did. No, I didn’t. とか、I din’t see him yesterday.とかいうようにです。例文の暗記については例文ノートをつくりましょう。